from heart beat

観たものについて書いたり書かなかったりします。

わからないと虚無は違う

今日はシアターコクーンで「泥人魚」を見てきた。情報解禁からしばらく泥"人形"だと思ってた。
ネタバレがんがんしていくのでご注意ください。

 

実のところネタバレするに至るほど理解できなかったというのが本音です。事前にあらすじを読んでいなかったから、背景を把握するところからだいぶ苦労した。あとセリフを聞き取りづらい人がちょこちょこいたのもつらかった。

東宝版「エリザベート」でファンになってから追っているちゃぴちゃん(愛希れいかさん)が出演してなかったらきっと見なかったジャンルの作品だろうなあ。初唐十郎でした。

自分が観劇するまでゲネプロ記事は全て避けていたので、どんなビジュアルなのか、セットなのか知らない状態だったんだけど、ちゃぴちゃんが登場したときキャーーーー!!!!って心の中で黄色い声が出た。(私はちゃぴちゃんの身体ファンでもあるから以下の描写がキモくてごめんなさい。)衣装は紫のツーピースで、伸縮性のある素材のパンツが腰~膝までぴったり体に沿って、膝下はフレアのシルエットなので元々の脚線美がさらに際立ってた。お尻なんて私の握りこぶしぐらいの大きさしかない…。右腕はデザイン性のある袖で、美しい手先の仕草がさらに映えてた。インナーなしの深Vの襟元で長い首が強調されるし、目の辺りでぷつっと切られたワンレンの黒髪は新鮮で、めちゃめちゃに好きなビジュアルでした。ちゃぴちゃんに着こなせない衣装ないのでは?

spice.eplus.jp

thetv.jp

基本ミステリアスな人物なんだけどはっちゃけたシーンもあって、(私が見たことのある)今まで演じてきた役と比べるとかなりの挑戦だったんじゃないかなと想像するんだけど、不思議な世界観にどっぷり浸かって生き生きとお芝居されてたように思う。蛍一に惚れる前と後で表情が全く違うのが可愛かったですね。眉間にシワ寄せてたのに目がキラキラしちゃって~可愛い…。

あとは演出がハチャメチャで、わーーそんなのアリかーーってなった。特に冒頭の堤防が落ちて水しぶきが上がるシーンは思わず目を見開いてしまった。浴槽サイズの水槽が舞台上に出てきたときは誰かこの中に入るんだろうなとは思ったけど、六平直政さんが潜水するとは…。
こんなに舞台上も出演者も水浸しになる作品久しぶりに見た気がする。シアターコクーンってあんなふうに使えるんですね。ちなみに原状復帰できる?と思った作品ナンバーワンはAiiAシアターで見た「残酷歌劇ライチ光クラブ」です。

話は半分も追えなかったんだけど、2時間飽きずに見られたのは逆に「わかんなくていいや~」と諦めたからかも。
観劇が趣味になってからしばらくは、どんな作品を見ても、理解しなきゃ!って力んでたんだけど、最近やっと自分にプレッシャーをかけずに見れるようになった気がします。よく「"わからない"も立派な感想だから」とは聞くけど、そうは言っても何か具体的なものを持ち帰りたい、持ち帰ったという充実感を得たいじゃないですか!時間とお金使ってるんだし。
でも、ないところからほじくり返した感想って自分でもつまんねーな!と思っちゃうんですよ。じゃあもう、見たものを見たまま受け取るだけでいいなと。これって嫌いとか虚無とかとは違うから難しい。嫌いだと、私の場合は見終わってからずーっとイライラしてるし、虚無だと帰り道の足取りがクソ重くなる。記憶から抹消したくなる。
「泥人魚」は、(ざっくりでも)すごいな!って気持ちになれて、わくわくしたりちゃぴちゃん素敵だなーって思えたりしたから、わからないけど面白みを感じた作品ってことで決着つきました。でもわかる人の感想や解説読みたいので、わかる人は書いてください(丸投げ)。
あと岡田義徳さんはカズレーザーさんにしか見えなかった。