from heart beat

観たものについて書いたり書かなかったりします。

Bリーグ観戦1年目を振り返る

2023年は私にとって「Bリーグ観戦1年目」でした。

これまで通り元気に観劇オタクをやりつつ、1年で8試合現地観戦しました(日本代表戦含む)。配信で見た試合数はこれより少ないから、現場至上主義は演劇でもスポーツでも変わらないらしい。

せっかくだし、1年目の思い出や感じたことを振り返ってみました。新規目線でおかしなことを言ってるかもしれませんが、ご容赦ください。

 

 

そもそもBリーグを現地で見たいと思ったきっかけ

これはずばり、映画「THE FIRST SLAM DUNK」です。スラダンやばい!最高!バスケってやっぱり面白いなあ→プロリーグあるじゃん見に行こ!という単純すぎる流れでした。

〈映画初見からの時系列〉

2022年12月26日 「THE FIRST SLAM DUNK」を見る

2022年12月31日 「THE FIRST SLAM DUNK」を見る(2回目)

2023年1月16日 2月開催のBリーグのチケットを買う

見に行こ!の勢いで見に行ける場所で試合が行われているし、特別なコツがなくてもチケットは一般発売で普通に買えたし、価格も数千円~と手を出しやすく、敷居の低さも新規には魅力的でした。

あと個人的なところでは、学生時代バスケ部だったので、そもそも競技に親しみを持っていたのも大きい。プロリーグの存在は以前から知ってたんですけど、映画を見なかったら現地観戦するまでには至ってなかったと思う。ありがとうスラムダンク

 

観戦記録

2/4(土)アルバルク東京vs大阪エヴェッサ @代々木第一体育館

観戦デビューは普段よく行くエリアから一番近い会場を選びました。チームについては何も分からないので、対戦カードは気にしなかった。
公式の席種解説を読んで取ったアリーナベンチ反対側の席は、期待以上に選手と近く、迫力がものすごかった!応援のコールの音楽が試合中ずっと流れてて、私が想像してたスポーツ観戦のイメージが裏切られて楽しかったです。これはまだ声出し応援禁止だったのも大きいかな。

一番印象に残ってるのは、生で見る3Pシュートのカッコよさ。打った選手を真後ろから見られる位置だと、ボールの軌道とゴールが同一線上に綺麗に揃う瞬間があるんだけど、これが鳥肌ものだった。空間を切り裂いてゴールに真っすぐ向かうボールの弾道のカッコよさ、リングに触れずにシュートが決まった瞬間の爆発感は他では味わえないと思う。

そしてこの日、私が出会ってしまったのが、アルバルク東京のマスコットキャラクターのルーク。

www.alvark-tokyo.jp

 

かわいすぎる!!!!!!!!!!

ひと目見てメロメロになりました。モフモフの体毛に眠そうな目、踊ったり走ったりしづらそうな2頭身のずんぐりしたフォルム、指が分かれていないからピースサインやハートマークを作れないミトン型の手。利便性を追求しない、無駄や余白を大切にしたキャラクターデザインに心を掴まれました。最高。見た目に反して意外と素早く動けたり、かと思えば会場の椅子に沈み込むように座ってたり、うつらうつらしてたり…動きや仕草も天才的にかわいかった。連れて帰りたかった。

これは試合開始前に短い腕で大太鼓を必死に叩き、会場を盛り上げるルーク。

秋には、渋谷で開催されたルークのポップアップショップのイベントでツーショットを撮ってもらいました。隣に立ってくれたルークは大玉転がしの玉が2つ縦に重なったようなサイズ感で、でっかくて最高でした。

 

4/8(土)川崎ブレイブサンダースvs横浜ビー・コルセアーズ @川崎市とどろきアリーナ

4Q残り1分43秒で3点差になったとき

やっぱり今見るべき選手は河村勇輝でしょ!しかも神奈川ダービーはさらに盛り上がりそう!ってことで選んだ試合でしたが、当日行くと河村選手がいない…。

見間違いかなと混乱していたら、後ろのお客さんの会話が聞こえてきて、直前の試合で河村選手が負傷したことをここで知る。演劇界にも体調不良の降板はあるし、コロナ禍の当日中止に当たったりもしたけど、スポーツだとケガで突然離脱になるというのはカルチャーショックでした(後から知ったけど、試合に出ないだけでチームには帯同していたらしい)。ショックと言えば、フリースロー時の両チームブースターのブーイングの激しさには驚いた(笑)。

この日は川崎の藤井祐眞選手とニック・ファジーカス選手のインパクトが強烈だった。藤井選手は一人だけ終始元気、なんなら試合終盤になればなるほど元気。鬼気迫るディフェンスと野生本能的なボールへの執着、ここぞというタイミングで決める3Pシュートもあり、敵に回したくない選手だ~と素人ながらに思った。
ニック選手はマジでどこからシュートを打っても入る。3Pラインより内側でペイントエリアより外の、絶妙な位置からのシュートでもじゃんじゃん入
れるから意味が分からなかったです…プロってすごい…。

 

5/13(土)チャンピオンシップ準々決勝
川崎ブレイブサンダースvs横浜ビー・コルセアーズ @川崎市とどろきアリーナ

河村選手が見たくて神奈川ダービーリベンジ。まだ本調子じゃなくプレー時間は限られていたけれど、やっと見れて嬉しかった!河村選手が出てない時間帯にキャプテンの森井健太選手がめちゃくちゃ気合の入ったプレーを見せていて、そのガッツにときめきました

この日も藤井選手とニック選手は怖かったです。

審判の人、立ち姿が凛々しくてカッコいいな、オーラあるなと思っていたら加藤誉樹さんだったことを後で知る。

 

8/19(土)国際強化試合
男子日本代表vs男子スロベニア代表 @有明アリーナ

スロベニアのルカ・ドンチッチという選手がNBAのスーパースターらしい、というのだけ調べて知っていたんだけど、ウォーミングアップでドンチッチ選手がコートに入ってきたときの会場の爆沸きっぷりがすごかった。河村選手とドンチッチ選手のマッチアップに会場が騒然としたのも楽しかったな~。

 

10/21(土)横浜ビー・コルセアーズvs琉球ゴールデンキングス @横浜国際プール

ワールドカップが終わり、オフ中の移籍情報をわけが分からないなりに追いかけ、やっとシーズン開幕!ビーコルのホーム開幕戦に行きました。

河村選手がボールを持ったとき、会場の期待感がグッと高まるのを肌で体感して興奮した。何かやってくれる、次は何を見せてくれるんだろうって観客をワクワクさせてくれるのが河村勇輝なんだと思った。この日のビーコルは出場した選手みんなが活躍していて、見てて楽しかったです。

一番印象に残ったのは、バスケットライブの配信で見て以来気になっていたジェロード・ユトフ選手!小顔・脚長・腕長の骨格にモヒカンヘアも相まって、エヴァ初号機のフォルムと重ねてしまう…。実物は本当にエヴァ並みのスタイルの良さだし、淡々と3Pシュートを量産してて凄みがありました。かと思えば勝利インタビューの待機中、配信に映らないところで一人豪快に寝転がってストレッチをしていて、クールなイメージが崩れ去った(笑)。

アリーナについても少し。コート頭上に吊る4面モニターがない会場は初めてだったんだけど、あれがないと試合展開がパッと把握しづらいし見栄えしないなと…。本来はプールだからか照明の演出も最低限で、選手入場やスタメン紹介で盛り上がりきれなかった。来年完成する横浜BUNTAIに期待したいです。

それから、アリーナ入り口側の大型モニターに映し出される、相手チームのフリースローを妨害する映像のぶっ飛んだセンスにも触れなくてはいけない。

なんだこれ???

このクマ以外にも、妙にリアルな二足歩行のシカがダンスを踊っていたり、ウサギが高速で草を食べていたり…シュールすぎる!!川崎もアルバルクも映像は全部カッコいい感じで統一されていたから、古のニコニコ動画みたいなビーコルのセンスはどこから来ているんでしょうか。

 

11/5(日)群馬クレインサンダーズvs名古屋ダイヤモンドドルフィンズ @オープンハウスアリーナ太田

youtu.be

YouTubeでたまたま見たこの動画に衝撃を受け、どうしてもこの空間を体感したくて群馬まで片道約3時間かけて行ってきました。オプアリはすごい。

〈オプアリのすごいところ〉

  • 5000キャパのサイズ感がバスケ観戦にちょうど良く、最後列でも一体感がある
  • 客席が暗くコートだけが明るいので、コートがステージみたいでカッコいい
  • レーザービームと炎と音のドドド派手演出
  • 試合開始45分前頃に行った限りではトイレの混在なし
  • 試合後は出口が追加で開放されるから比較的スムーズに外に出られる
  • 太田駅~アリーナの無料シャトルバスがある
  • 種類豊富な会場外のキッチンカー(シュウマイおいしかった)

群馬が3Pシュートとダンクを決めるとゴール裏から炎が上がる」のはバスケットライブの配信で知っていたけど、これ現地で見ると発想のヤバさが一層よく分かるから一度行って見てほしい。そこそんなに燃やしていいんだ?っていう…。スタンド席でも熱を感じたからコート上の選手たちも絶対熱いと思う

最初に貼った動画「Winners Anthem」を立ち上がって歌う4Qのオフィシャルタイムアウトは最高~~にブチ上がった!!身長の3倍はありそうな巨大フラッグを掲げてアリーナを走り回るチアの男性に度肝を抜かれました。

とどろきも代々木第一も楽しかったけどオプアリは別格で、スポーツ観戦の概念が覆される体験でした。
コートへ続くドアを開けた瞬間、思わず「おお…!」と声が漏れたんですよね。「この会場だから行きたいな」と思わせるアリーナ、人を呼べる会場ってこういうのを言うんだろうな。気持ちが上がらない劇場ばかり新設される演劇界と比べて、ここがホームアリーナだったらさぞ誇らしいだろうと思わずにはいられなかったです。

試合内容は、ファウル絡みで選手同士がヒートアップする時間があり、退場になった群馬の選手がロッカールームへ帰ってしまったりして、そこで私も気持ちが萎えてしまったのは残念だった。真剣勝負だからとか以前に、身長2m近い選手がごろごろいる中で睨み合ったり肩を押したりするほど険悪な雰囲気になると恐怖を感じる。

冷めた気持ちになりつつ、最終的に名古屋ダイヤモンドドルフィンズをかなり好きになって帰ってきました。ハードなディフェンス→速い攻撃のバスケが一番好きかも!

 

12/17(日)横浜ビー・コルセアーズvs名古屋ダイヤモンドドルフィンズ @横浜国際プール

名古屋の試合が見たくて取ったチケットだけど、ここ最近ビーコルの調子が右肩上がりで見てて楽しい試合をしてくれるようになってきていて、この日は名古屋6:ビーコル4ぐらいの気持ちの掛け方で臨みました。ただ残念なことに、現地で見たかった名古屋の齋藤拓実選手が脳しんとうにより欠場だった、お大事に…。

試合は4Q10秒きったところで名古屋が追いつく超劇的な展開で延長戦に。杉浦佑成選手とユトフ選手の3Pの確率がえぐくて恐怖だったし、普段は頼もしい森井選手のディフェンスも、いざ敵になると本当に嫌な存在だった。
最終的には83vs80でビーコルが勝利。
現地で見てるとずーっと名古屋が押されてる感覚だったけど、帰宅してからバスケットライブの映像を見るとそうでもなかったんですよね。不思議だ。

これは現地に行き始めた頃から言ってるんだけど、バスライの実況を現地でも聞けるイヤホンガイドが欲しい。起きてることを理解しながら現地の雰囲気を楽しみたい。

以下は愚痴になるので読みたくない人は読み飛ばしてほしいんですけど、この日は席運が良くなかった…。隣の観客が爆音で応援&ヤジを飛ばす人で、しんどい気持ちがだいぶ強かったです。
Bリーグのブースターとして、スポーツチームのファンとしてこういう熱量の人が大切なのは分かる。熱心なファンが多いエリアの席だと分かっててチケットを買ったのは自分だし。ただ、顔スレスレで振られるクラップや、不満を発散するために何度も踏み鳴らす床の揺れだとか、こっちの環境に不快な要素が食い込んでくるのがキツかった
。遠めのスタンド席でゆるく見るのが私には向いてるんだと思う。

 

12/29(金)川崎ブレイブサンダースvs名古屋ダイヤモンドドルフィンズ @川崎市とどろきアリーナ

やっとエンド側の席に初めて入れた~ずっと来たかったから嬉しい!ディフェンスの気迫と体のぶつかり合いが、コートサイドから見たときとは比べ物にならないぐらい剥き出しで伝わってきて圧倒されました。見づらいシーンも多いけど、コート内の選手との一体感がこれまで入ったどの席よりも抜群で、無理なく声を出して応援できた。「応援しなきゃ」って義務感ではなく、自然と声を出したくなる席でした。

この日のゲーム内容は色々ありすぎて、ハラハラして心臓が痛かった。名古屋は試合に出られない選手がただでさえ多いのに、顔から流血したり(すぐ止血して復帰してくれたけど)、足がつってケアしながら出場してたり…。一日も早くチームが万全な状態でプレーできますように。

そんな苦しい状況の中、満身創痍でも流れがなかなか来なくても、声を掛け合って自分たちのやるべきことに立ち向かう選手たちが普段より一層カッコよく見えた。生き様を感じました。

とどろきアリーナへ行くのは久しぶりだったけど、3回目ともなればグーグルマップとにらめっこせずたどり着けた。自分にとって「身近な場所」になっている気がして嬉しい。

川崎のこれ、どことなくハイローっぽさがある

それに演出がめちゃめちゃパワーアップしてませんか?昨シーズンよりも炎の特効が増えた気がする。あと、チアも新曲ができていたような。雷型のバルーンを持って踊る曲が特に好きだった!
チアもチームによって個性がありますよね。例えば、ビーコルはレディでクールビューティー、群馬はストリートなカッコよさ、川崎はキュートな親しみやすさって感じかな。しばらくベンチ向かい側に入ってなくてチアを存分に楽しめてないから、次どこかの試合に行くときはそっちの席で見たいな。

 

以上、今年の8試合を振り返りました。
初めて代々木で試合を見た頃と比べると、好きなチームができたし、自分なりの楽しみ方がだいぶ分かってきたと思う。

毎週2~3試合×2時間の試合が行われて、バスケットライブにアーカイブが上がって、チケ発がこまめにあって、新規グッズがどんどん出て…まともに追うと大変な世界だなというのもよく分かりました。ていうか「現地で何かを見る」ことが主軸になる趣味でラクして網羅的に追えるものなんてない。

観劇オタクとバランスを取りつつ、これからもマイペースに楽しんでいきたいです。とりあえずドルフィンズアリーナに行くことを来年の目標にする!