from heart beat

観たものについて書いたり書かなかったりします。

ミュージカル「October Sky」が10/23夜に配信やるよ

ミュージカル「October Sky -遠い空の向こうに-」配信決定しましたよ!

円盤化、音源化はないと制作側が言ってたので配信もないと勝手に思ってたんだけど、ありました!すごい!

今週末の土曜日ソワレすでに予定入ってるー急すぎるわーとか、4,200円ってアーカイブなし配信にしてはちょっと即決できないわーとか、いろいろあるよね!

でも、偶然暇だよって人とか興味あるよって人に私は見てもらいたい、今作の甲斐翔真を。なぜならめちゃめちゃ良いからです。


配信の概要とストーリーはこちら。

 

日時:10/23 17:30~

上演時間約2時間40分(一幕75分、休憩20分、二幕65分)

配信開始30分後まで購入可能。アーカイブなし。

公演終了後に舞台裏のキャストから生コメントがあるとのこと。

料金:4,200円

配信サービス:PIA LIVE STREAM

https://t.pia.jp/pia/event/event.do?eventBundleCd=b2175864

october-sky.jp

 

ストーリー

1957年、人類初の人工衛星スプートニクが宇宙へ飛び立ち、ウェスト・ヴァージニア州の炭鉱町コールウッドでその姿を見た高校生ホーマー(甲斐翔真)は自身もロケットを打ち上げたいと言う夢を抱き、悪友のロイ(阿部顕嵐)とオデル(井澤巧麻)、そして科学の知識を持つ、いじめられっ子のクエンティン(福崎那由他)を仲間に引き入れて「ロケット・ボーイズ」を結成する。
しかし、ロケットは失敗続き、炭鉱の責任者である父のジョン(栗原英雄)はホーマーの行動が理解できず、父子は激しく対立、そんな二人に母のエルシー(朴 璐美)は寄り添い続ける。
最初は馬鹿にされていたボーイズだが、高校の教師のミス・ライリー(夢咲ねね)や炭鉱の人たちの助けを借り、全米科学コンテストへ向けて、少しずつ前進する。
ホーマーのガールフレンドのドロシー(中村麗乃)はそんな彼らを複雑な心境で見つめていた。
ある日ジョンが炭鉱で重傷を負い、ホーマーは家計を助ける為に高校を辞め、夢も捨てる決断を迫られることになる。

https://october-sky.jp/introduction.html

 

さてさて、「オクトーバーここが推し」のハッシュタグで公式が感想ツイートしてね!と言ってるので、それを拝借して作品の推しポイントを4つ挙げました。
※ストーリーの重要なところはネタバレしないけど、展開には多少触れざるをえないのでご了承ください。
※スタッフの裏話をちょこちょこ引用してますが、開幕前にTwitterのスペースで企画・制作の方々がお話されていたものです。

 

#オクトーバーここが推し①
甲斐翔真のパフォーマンスが素晴らしい

主演が甲斐翔真に決まった経緯が、企画の方が彼を見て「やっとホーマー・ヒッカム(主人公)をやれる子が出てきた」と思ったから、っていうのがエピソードとして強すぎて。スキル面だけでなく、フレッシュさと成し遂げる力強さを兼ね備えた20代前半の子がやっと出てきた、って…確かにぴったりの役だと作品を見て納得した。

パフォーマンスの話でした。

なんと言っても歌の安定感がえげつない。初のシングルキャストで曲数もかなり多いのに、疲労を見せるどころかどんどん調子を上げていってるように思います。体どうなってるんだ。さらにデスミュぶりに聴けた気がするファルセットが美しい!重力を感じさせない澄んだ声で、宇宙への憧れをそのまま音にしたらこんな感じなんだろうな。

で、この歌の安定を踏まえて芝居がどんどん発展していくんです!!

例えば、初日は閉鎖的な町で暮らす俯きがちな青年ホーマー・ヒッカムがロケット作りに目覚める、といった具合の導入部でした。
でも、最初の休演日を挟んだほんの数日後には、「何かやってやる!このまま閉鎖的な炭鉱町で死ぬつもりはない!」と、ホーマーの外へ向かう熱量と輝きが最初から押し出されてた。展開が速くちょっと散漫な印象だった物語全体が、「これはホーマーの話ですよ」という一本の骨を持ったことでとても見やすくなったように思いました。

ホーマーでおすすめのシーンは一幕ラストと、二幕後半の父との会話&歌。
一幕ラストはかなり感情ジェットコースターですが、考えるな感じろ!の心持ちでいてください。ドバドバ流れ込んできます。
二幕後半は、この作品見た人みんな感動した場面にここ挙げるよねっていうところです(主語デカ)。特に歌詞に注目して見ていただきたい…父の曲に出てきたのと同じフレーズが、真逆の意味でホーマーの曲に使われます。メロディもとにかく良くて、これを歌いこなしつつ瞬間瞬間に生まれる感情を丁寧に届ける甲斐翔真、最高でしかない。

 

eiga.com

こちらの贅沢な開幕後インタビュー記事も紹介しますね。このブログ読まなくていいからこっち読んでほしいぐらいです(?)。提案した演出が採用された話とかめったに聞けないと思う。

 

#オクトーバーここが推し②
ロケットボーイズが可愛い

ホーマーと一緒にロケットを作る仲間たち、通称「ロケットボーイズ」が可愛い。さすが演出家が「ボーイズを可愛く作りたい」と言ってただけある。

4人とも同じ楽屋らしく、見るごとにふざけ度合いが増している気がして楽しいです。まさに青春~って感じ。部活っていうよりは、教室でぐだぐだつるんでる方のリアルさがあるかな。

ホーマー以外のボーイズそれぞれの個性を簡単に説明するとこんな感じ。

4人の中で一番やんちゃ、ロックンロールが好きで少し影のあるロイ・リー。
ザ・ムードメーカー、笑い上戸でちょっと抜けてるオデル。
科学の知識が豊富で、学校では変人扱いされてるけど芯は強いクエンティン。

私の推しは井澤巧麻くん演じるオデルです。一番ビビりなんだけど、仲間のために体を張るシーンがあって(映らないかもしれないけど)そこがとても好き。あとは、ロケット打ち上げに驚いて仰向けに倒れたオデルが、両手を上げて「起こして」アピールしても誰も起こしてくれなくて、その不憫さもオデルらしくて可愛かったww

ボーイズで盛り上がるところのひとつは、密造酒を手に入れようと闇酒場へ突撃する二幕の場面ですかね~。演出にひと工夫あり、客席も手拍子して盛り上がります。公式が袖から撮影した動画を上げてくれてました!

 


実際に見たらすぐ分かると思うんですけど、ボーイズのキャスト4人それぞれが考えた酔っ払いソロダンスがこの曲中にありまして。それが個性的でめちゃめちゃ面白いです。振付助手の方いわく「振付師はこんな振り絶対思いつかない」らしい。

 

#オクトーバーここが推し③
ロケットボーイズを取り巻く大人たち

ロケット制作を見守り応援してくれる人、良いと思わない人、いろいろな大人が出てきます。全て説明されることはないけど、ちょっとした言葉や振る舞いから、舞台となっているコールストンの社会が浮かび上がり、ただの青春物語で終わってない。

大人が直面するのは現実で、ホーマーたちが追うのは夢。シビアな現実があるからこそ、夢に向かって突き進むホーマーの眩しさが際立つんですよね。炭鉱を中心に生活が回る町で、子どもが全く違う夢を抱いてってあらすじから「ビリー・エリオット」を連想する人も多いかな。「ビリー」は子どもたちがまだ幼いから、炭鉱の現実を直接ビリーに突きつけることはなかったように思うんですよ。守られるべき子どもたちだった。でも「オクトーバー」は高校生なので進路の話がリアル。「親が炭鉱夫なら息子も炭鉱夫」のステレオタイプな人生がすぐそこまで迫ってる。

やりたいことと現実の折り合いって、きっとほとんどの人が経験したことだし、学生に限らず死ぬまで悩まされ続けることですよね。この大人チームの存在によってより多くの人に響く多面的な作品になってると思いました。

 

#オクトーバーここが推し④
多彩な楽曲

これは聴いてもらうのが手っ取り早い!!ゲネ動画でいろいろ聴けるので見てください!!

www.youtube.com

01:13~の子どものように訴える言い方でメチャつらくなる…おすすめの二幕後半の場面は01:55~見れます。

 

www.youtube.com

01:02~の「ロケット作る!」のロックな歌い方、「RENT」のロジャー思い出してしまう。

 

www.youtube.com

 

www.youtube.com

ゲネ動画+初日会見もがっつり見れます~。

 

あとはもうカメラワークとスイッチングが良いことを祈るしかない。

再度配信チケットのリンク貼っておきます。もし見たら感想ツイートしてね!

https://t.pia.jp/pia/event/event.do?eventBundleCd=b2175864